隊員として働くメリット

応募前に留意すべき事

・全ての手続きをJICAがやってくれる点は◎
・自己費用0で海外生活を2年送れるのは海外青年協力隊のみ

このブログでは海外青年協力隊を批判する記事が多いが、一方でこの事業には他にはないメリットもたくさんある。今回は海外青年協力隊の良さに注目してみたい。

1.語学訓練からビザ手続きまで全てJICAがサポートしてくれる

案件に応募し選考に通過した後は語学訓練から現地で必要な手続きまでJICAが全てサポートしてくれる。語学訓練はネットで調べると色々な記事が出てくるが、普通に勉強していれば最終試験に落ちるような事にはならない。語学訓練終了後には任国への航空券と公用パスポートが送られて来るし、空港までの移動費も支給される。訓練終了後には赴任準備としておよそ20万円が支給され追加のスーツケースを購入したり、任国到着後の家電購入に充当することも出来る。任国到着後はホテルもしくはドミトリーが手配されており、銀行口座開設、労働ビザ取得など諸手続きまで行ってくれる。日本人スタッフと現地人スタッフがこれらを助けてくれるので、隊員自ら行政機関などに出向いてやりとりをする事はほぼない。海外青年協力隊とたびたび比較されるワーキングホリデーではエージェントに多額の費用を払ったのにまともにサポートを受けれなかったり、自力で手続きしようにもトラブルだらけで苦戦したと言う話は良く耳にするものだ。

2.派遣前から中まで基本的に自己負担がゼロ

上記の語学訓練の際には訓練所までの交通費が出るし、訓練費や食事費などは負担なしなので訓練所滞在に当たりお金は一切払わなくてよい。訓練中は月に4万円程度の支給があるので嗜好品や日用品を通販で適量購入しても手出しになることはまずない。任国に移動する際の空港までの交通費、航空券も支給され、任国に到着すれば生活費と住居費が支給されるので手出しはない場合がほとんどだ。月に一度、首都に上京しおいしい食事を食べたりショッピングモールで買い物をするぐらいであれば現地で支給される生活費で事足る。原則1年に一度行ける任国外旅行の旅費は自腹だが、周遊旅行などをしなければ現地生活費を節約して捻出できるだろう。途上国でのボランティアはNGOなど色々な機関が募集しているが、航空券や生活費など一定額は自己負担となる場合があり多くの場合でJICAのサポート体制に比べ見劣る。

3.進路においてJICAにしかない支援がある

隊員が2年の任期を終えたあと、それぞれが進路を選ぶ必要があるが進路選択においてもJICAのサポートがある。2年間の任期を終えた者はパートナーというサイトのアクセス権が与えられ、ここにはリクナビなどでは見られないような国際協力系NGOの求人などが掲載されている。中にはゲストハウスの管理人(月給18万)と言ったカスみたいな求人もあるが海外青年協力隊の経験を買ってくれる団体、企業からの募集が見られるのは強みの一つだ。また35歳以下限定だが、国連機関で働く推薦もJICA側が行ってくれる。国連機関などの国際機関で働く場合、ほとんどの場合で大学院卒業を条件としているため大学院卒業⇒(民間・公共問わず働く、勤務経験が無くても問題なし)⇒海外青年協力隊というキャリアを歩み、任期を終えて35歳以下の方にとっては大きなチャンスになりえる。また、2年の任期終了後に海外大学院に進学し国際協力の道に進む方もいるが、そういった場合には受験にあたりJICA側から推薦状を書いてもらえるし、人数限定ながら返済不要の奨学金が支給されるチャンスもある。金額は一括200万でJICA側に聞くと倍率は5倍ほどだそうだ。200万で海外大学院生活は全て賄えないにしても大きな助けになるだろう。


私の私見だが、3のメリットは希望者にとって大きな物になりうる。国際機関でなくともJICAの専門家などを目指す事も出来るし、国際協力の道に進みたい人にとっては海外青年協力隊の2年間は大きな近道になる可能性がある。もちろん就職が保証されている訳ではないが、国連職員を目指す隊員は少数で倍率と言うよりは自身の能力が足りていれば夢のよう話ではない。むしろ一般企業に就職する事の方が難しい(隊員の経験を評価されない)場合もある。いずれの場合にせよ年齢が足かせになる場合が多いので国際協力の道に進みたい場合は30歳より前に隊員応募することを勧める。

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