・選考通過後はしばらく音沙汰なし
・オンラインレッスンは出来る限り受講した方がいい
第二次選考の面接後、約一カ月で結果が通知される。JICAHPにある選考マイページでの通知のみとなり郵送などでは通知されない。合格通知の後は「派遣されることを承認するか」を約一カ月以内に回答しなければならない。回答しないと要請辞退したことになる。ここで「派遣を了承する」と回答したあとは基本的に派遣直前までJICA側からのコンタクトは無い。たまに(一か月に一度ほど)メールが送られてくる程度で、しかもそれらは派遣に関する内容ではないパターンがほとんどだ。このJICA側から連絡がほとんどない期間が長く、人によっては10カ月という場合もある。JICA側に聞きたい事がある場合、メールや電話で問い合わせたらすぐに回答があるがあまりの音沙汰のなさに不安を覚えた隊員はかなりいた。
意欲のある方はここで語学の勉強を始めたいと考えるかもしれないが、英語やスペイン語などならまだしもマイナー言語は市販教材に乏しい。語学訓練が始まる約半年前からJICAが提供する語学オンラインレッスンを受ける事が出来るが、それ以前は受講不可だ。語学訓練についていけるか不安になる方が多い印象を受けるが、少なくともオンラインレッスン受講開始時期までは特に気負うことなく普段通りの生活を送ることをお勧めする。筆者は語学訓練が始まる半年以上前に退職していたため、人生最後のチャンスと思い全国を旅行して回った。コロナ禍のど真ん中だったので東京のアパホテルが一泊4000円など、旅行需要が回復している現在と比べると半額ほどで旅行ができ今では良い選択だったと実感している。
語学オンラインレッスンについて
語学訓練の約半年前からJICAが提供するオンラインレッスンを受ける事が可能だ。現在はルールが変わっている可能性があるが、筆者が受けた時は月~土(日祝は休講)、9-21時まで、一コマ50分を月30コマまで受講することが出来た。自腹を切ってこれだけ受講しようと思うと相当な受講料払わないといけないのでありがたいのだが、注意点を以下に記しておく。
・予約が集中する夜や土曜日は予約が困難
レッスンは前日までに予約することで受講できる。訓練所に来る直前まで仕事をしていた人が多くそれらの方は仕事の後、あるいは休日に受講することになる。講師の数は限られており、土日に開講しない講師もいたので平日の夜や土日は予約を取り辛くなる。マイナー言語は特に学習初期の意欲維持が難しく、なかなか気が進まないかもしれないがコツコツと受講をすることをおススメする。語学訓練が始まる一カ月前にもなると追い込む方が多く、予約が非常に取りにくかったと聞いたからだ。
・講師は人それぞれ、一通り受けてみて合いそうな講師を何人か絞り込む
講師は「もともと訓練所で働いていた」「現在訓練所で語学講師をしている」「訓練所で働いていた経験はない」というパターンに分かれる。訓練所で勤務経験のある講師は当然語学訓練のことをよく知っており、私はいろいろな裏話を聞くことが出来て語学力向上にも繋がった。訓練所で勤務経験のない講師は少数派だったが、私が受講した時は相性が合わない講師がこのパターン(訓練所勤務経験無)に多く、結局訓練所で勤務経験のある講師を3人ほどローテーションで受講していた。そのうちの一人は訓練所で使用されているテキストの制作にかかわっていたことが後に分かり驚いた記憶がある。中には語学訓練開始前まで全くオンラインレッスンを受けなかった(忙しくて受ける事ができなかった)方もいたが訓練が始まると一対一のレッスンはまず受ける事が出来ないので可能な限り受けると良いだろう。
選考合格後しばらくは合格者にとって特に課されるものがなく、言うなればちゅうぶらりんの状態になる。退職して参加予定の方は語学訓練直前に退職するのではなく数か月前に退職し趣味の時間を取ったり、現職参加の方は日本にいる間でしか出来ない事を済ませておくと良い。訓練が始まってしまうと自由な時間はあまりないからだ。